高尾-陣馬縦走 その2

またしても、高尾-陣馬を縦走した。ただし、荷物は多めで臨んだ。

 

水2L、ガス缶、コッヘル、EPI、ヘルメット、カラビナなどなど。全重量は10kgくらい。前回は荷物も軽くてスイスイ行けたが、陣馬からの下りで左足が痛み出した。今回は荷物も重くどんな山行になるのか。

歩き出しは8時過ぎ。快晴の日曜日ということもあり、登山口は人も多かった。私のストックワークも少し慣れてきたようだ。グイグイと上り坂を四輪駆動で進む。ネットの動画を真似して、今日はザックの背負い方を工夫した。腰ベルトをきつめにし、肩のベルトを緩ませることで荷重が腰に集中するようにした。"腰でザックを背負う"を地でいったわけだ。動画を見ながら、これなら肩への食い込みも軽減されるだろう、と思ったのだ。これが後々、悲劇を招くことになった。

軽快に歩きながら、サクッと頂上へ。丹沢の稜線は雲がかかっていた。あの中はさぞ寒いだろう。富士山は頂上まで姿を見せていた。頂上付近の雪は溶け始めているようで、ところどころ黒い山肌が見えていた。今日は暑い。カッターシャツを脱いで、シャツ1枚になった。適当に休憩をして、いざ陣馬山へ向かった。小仏城山、小仏峠、景信山、をサクサク歩いていく。眺めのいいピークも、休憩を取らずに写真を撮ってすぐに登山道に戻った。急登もストックを効かせてどんどん登った。

堂所山を過ぎたあたりで、左足の鼠蹊部が痛み出した。これまでいいスピード感で歩いてこれたのに、足を上げるのすら一苦労という状態となった。目の前の階段をサッサと登るイメージを頭に描いて、気力を振り絞って歩いていく。たまに声も出す。それでも時々止まった。前回の山行でも左足に痛みを感じたが、悪化してしまったようだ。一見して初心者と分かる人にも抜かれてしまい、追いかけようとしたが追いつけなかった。体の故障がもたらすパフォーマンスの低下は恐ろしい。ヒィヒィ言いながら陣馬山ゴール。前回より30分程度、早かった。故障が無ければもっと縮まっただろう。もう、馬の像の手前に行くのも億劫で、横のベンチから馬の全身を収めて到着写真とした。

昼飯はあんぱん1個で済ませた。ゆっくりして、湿布を患部に貼って、出発した。また、ヒィヒィ歩きながらなぜこんなに痛いのか、理由を考えてみた。腰の方もほのかに痛みを感じるし、ザックを普段と違うの背負い方にした。荷重が腰にダイレクトにかかることで私の軸足である左足に大きな負荷がかかったのだろう。バカなことをしたものだ。ベテランでも何でもなさそうな単なるいち登山者の動画を真似てしまったのだ。それに気づいて、腰ベルトを外した。背中全体で背負うように前かがみになっておりた。少し楽になったようだ。途中、祠のある広いスペースで長めのレストをした。そよ風と木々のざわめきが、すごく気持ちが良かった。もう里には春が来ていた。

バス停までもノロノロと歩いた。自販機でジュースを買って飲み、電車の時刻を調べると次の電車は約30分後だ。GoogleMapによると、藤野駅までは33分かかるという。歩けるわけもないので、次のバスを待つことにした。30分以上あるが、日差しが暖かく気持ちが良かった。