「一八〇秒の熱量」山本草介

36歳の崖っぷちボクサー米澤重隆。戦績は平凡であり現役終了まで残された時間はあと1年弱。安定した職業に就かず、不規則なシフト勤務を続け、その合間に過酷なトレーニングを自らに課す。この男を突き動かすものはいったいなんなのか… 興味本意で取材し続ける著者は、米澤が巻き起こす熱狂の渦に知らずしらず飲み込まれていく。